* 友永詔三展(2004年;広島)

*<どうでもいい前置き>
 ここ数年間、強迫観念のように何回も見る夢がありました。
 なぜか、あわてて新幹線に乗り込んで広島に行って日帰りで戻るという内容のものです。
 何故だろう?広島の祖母が亡き後は、もう広島に行く事は2度とない筈なのに??
 とず〜っと思っていました。
 そこへ、広島にて「友永詔三展」の開催。
 私は、夢は「これ」のことか…!!と決めつけてしまいました。
 そして、まさに強行スケジュールで広島に行ってしまったのでした…。
 私は関東圏に住んでいるので、深沢の友永先生の美術館に行く事はできるのです。
 しかし、後悔したくなかったので、見に行きたい時が「旬」だと思ったのでした。
 人間、いつ死ぬかわかりませんし。(大袈裟…)

 場所が広島だったのも、私にはツボでした。古里のようなものなので。
 「火の鳥・望郷編」のロミじゃないが、どうしても「帰りたかった…。」
 それと、やはり生ルチ将軍を見たかったのです。(病気です。)

 ところで遠い場所の場合ですが、開催場所が広島ではなかったら行かなかったです。
 これは断言できます。


*<本題>
 2004年11月27日、新幹線「のぞみ号」に飛び乗って、一路広島へ…。
 そして、ホテルで一泊しました。
 11月28日、広島駅〜広駅(JR呉線)→広駅前〜三之瀬(瀬戸内産交/バス)
 で蘭島閣美術館へ行きました。
 *他の方の情報がありましたので、それを参考に経路を組みました。
  お陰様で時間のロスはなかったです。ありがとうございます。

 天気が晴れだったので、瀬戸内海が綺麗でした。
 久しぶりに瀬戸内海を電車でバスで眺めていると
 頭の中にプリンプリンの「わたしのそこく」が流れてきました。興奮している。
 下蒲刈は、初めて行ったのですが実に綺麗なところでした。
 長浜のこ穢い海水浴場(ローカルネタですいません。現在は穢いか綺麗かは不明)で
 散々泳いだ事のある私は何故ここで泳がなかったのかしら?と思いました。
 広から結構近かったじゃないか…。
 あ…そうでした、私が住んでいた当時は橋が無かった…(ーー;)。

 さて、本題にはいります。
 鑑賞中はメモをとりませんでした。記憶を頼りにレポートしますので、
 とんちきな事を書いていると思います。御容赦くださいませ。

 さて、蘭島閣美術館に到着です。えらく立派なそして綺麗な和式美術館です。
 失礼ながら「なんでこんな処に立派な建物があるんじゃろうか??」
 と思ってしまいました。

 雰囲気は好きです。

 あ、館内にはいる時は靴を脱ぐのだったけ…。
 玄関口には、ドオン殿下の原画と少女のブロンズ像が出迎えてくださいました。
 ドオン殿下は人形とイメージは殆ど変わっていませんでした。
 (この絵はDVD特典の原画集には入っていません。)
 受け付けで700円支払って、イザイザ!!

  1階のホールに原画が計10数枚
  1階の展示場に「プリンプリン物語」の人形達が60数体位
         +原画が2枚(かな?)
  2階の展示場に聖少女シリーズ他の作品


 *原画で印象的なもの。

 ・ヘドロ:友永先生のメモ書きに
      「美しくて、色っぽい。でも悪女」という意味の事が。
      然し、不明なのは「カメラを持っている」。
      最初はどういう設定だったのだろう??

 ・ルチ将軍:友永先生のメモ書きに
       「メガネがうごく」
       最初はメガネは必須アイテムだったらしいと推測される。

 ・マイヨー:原画もとても綺麗だった。この絵は展示原画のなかでは一番好きです。
       イメージは人形と殆ど変わっていません。
       この絵は、DVD特典の原画集には入っていません。

=Eベベルとマノン:二人並んで描いてあった。
          二人とも人形のマノンの様な顔つきでまるで1卵性双生児。
          ベベルの顔の横にもうひとつベベルの顔だけが描いてあって
          これは、人形のベベルに近い顔でした。
          この絵はDVD特典の原画集のベベルとマノンと違う絵でした。

 ・デルーデルの女の子(?):老婆のような顔。
          デルーデルは最初はお年寄りが沢山でる予定だったのでしょうか?
          DVD特典映像の原画のモイヤーといい…。
          (モイヤーの原画は展示されていませんでした)

 ・トランプのジョーカーのような男:不気味だったので妙に印象的でした。
          このキャラは誰なんだろう???

 ・ペリンペリン:原画ではカウボーイのような格好をしていた。

 *人形で印象的なもの。

 ・ヘドロ:いたみが酷い。
      服は襟刳りが引きちぎられたようになってボロボロ。
      ネックレスは当然なくなっている。
      髪も紫色の変色が激しい。
      しかし、テレビで見るより生のほうが顔だちが美しい。

 ・オサゲ:ちっこくて可愛い♪この子もテレビより実物の方がいい。
      だが、顔にヒビが入っていた。

 ・ボンボン:服が作り替えられていた。色はうぐいす色。

 ・カセイジン:髪の羽毛がつけかえられていた。青い色。
 そういえば、再放送の番宣やカレンダーにプリンプリン・ボンボン・オサゲ・
 カセイジン・モンキーがでていたから綺麗になっていたわけだ。

 ・プリンプリン:川口でも見たことがありますが、
         改めて見ると、銀細工のアクセサリーが繊細です。
         ふぅと吹くと飛んでいきそうな感じ。
         写真やテレビでみた時と印象がまた違う。顔も繊細です。
         ちなみにプリンプリンだけでした。360度から見れたのは。

 ・マイヨーの象さん:腹が破れてボロボロ。
           これは展示するような物件だったのだろうか?
           と思ってしまった…。

 ・オレンジ仮面:マスクをしていた。素顔が見られるかな??と思って、
         下から覗くがマスクががっちりついてみれなかった。

 ・ドオンブリカの占い師:この人って老婆だったのですね(汗)。
             神谷明さんが声を担当されていたので、
             おじいさんだと思っていました。
             展示場では何故か色っぽく見えた。

 ・ヘムラー大佐:私は前々からこの方の顔のほりの深さに興味があったので
         そこを中心に見た。
         眼窩にあたる部分は思った以上に深い。典型的な白人顔。

 ・ランカー:自分が想像していたより大きく感じませんでした。結構痛んでいたので、
       迫力が半減したのかも…。
       ちなみに兄貴によりそうように弟のランミーがいました。

 ・ワット博士:かしらを作り直したという話しをきいているので、これか〜と思った。
        そばにマイホームが…。良かったね、マイホームさん。

 ・シドロ&モドロ:目が血走っている。
          悪役は目が血走っているとはきいていましたが、
          こいつらもか…。

 ・全身が白い大柄な男:キャラ名は不明です。全身が真っ白で服も白い。神の使いか?
            目が赤い。保存状態は良好でした。

 ・プーチン:顔の作りが肉厚な感じだった。ややもすると、腹話術人形のような
       印象を受ける。(…は言い過ぎか…)


 他の方のレポートにもありましたが、髪の毛が羽のキャラクターは
 総じて「ハゲ」になっていました。ランカーもハゲていた。
 (この方は放送1年目と3年目を比較してみても、すでに違いがでている。
  当然3年目は髪の毛が薄い。)
 マノンの羽の髪がわりと残っているのは奇跡かもしれません。
 (ベベル兄さんの姿はなかったが、どこにいるのだろうか…。)

 3年目の登場キャラは保存状態が良いです。(良いのが展示されているのかも)
 ブリカ殿下は衣装がとても綺麗だったのが印象的でした。
 然し、トントンの服は材質のせいか、帽子や服がくたびれていました。

 面白かったのは手の大きさです。
 私の印象としては3年目のキャラは手が大きいのが多いです。
 男性キャラはゴツゴツして、女性キャラはしなやかに作ってある違いはありますが。
 例えばプリンプリンはホッソリして繊細な小さな手でしたが、
 お母さんであって欲しかったクイーンは大きな手をしていました。

 

 個人的な不満として、人形や原画にネームプレートをつけて欲しかったです。
 中には不明なキャラクターが何点かありました。

 

 さて、私にとっては真打ちのルチ将軍です。
 このキャラに関しては、「NHK人形劇のすべて」にでかでかと写真がでていますし、
 DVDのパッケージの写真にもドーンとでていますので、
 これは…!!という新発見はあまりありませんでした。
 しかしながら、2次元的な写真・映像の印象と実物の印象は雰囲気が少し異なります。
 目で実物の感触を捕らえることができるのはやはり良い!!

 やはり頭や顔がデカい。
 頭は小姓ちゃんが棒で支えておりました。
 ルチ将軍もテレビで見るより顔のほりが深かった。鼻は鼻梁は細いが大振りでした。
 テレビでは正面顔は、結構間抜けな印象があったのですが、
 実物は結構怖かった(汗)。
 テレビと違って陰影がはっきりと見えるせいかもしれません。
 (どの人形にも言える事ですが、テレビ画像では立体感が薄れています。)
 このキャラも実物の方が、「いい男」に見えた。
 (註:これは、贔屓目かもしれません(ーー;)。
  顔がでかい所為だと思いますが、
  本の写真や、映像だと撮影時の光の入り具合によっては、
  ノベ〜とした間抜けな印象の顔になってしまうんですね。)

 目ですが、恋ヶ窪様からもすでに教えて頂きましたが、瞳は縁どりが碧の紅い色です。
 そして、瞳孔にあたる部分にちょこっと碧がのっていました。
 (実はこれ、「NHK人形劇のすべて」やDVDのパッケージの写真を見てもわかります。
  私は、大雑把です(汗)。)
 白目は悪役の定番で血走っていました。
 軍服の線章(?)は、映像や、本ではわかりにくかったので、
 ここできちんと見ました。
 実物を見るとガラスの様な粒が2列になって飾られていました。
 線章
 ブーツも細かいこだわりがありました。
 ブーツのつま先の3本の爪のような装飾は
 「NHK人形劇のすべて」で分かっていましたが
 (自分が絵に描く時は意図的に無視しています) 、
 踵の方には、「拍車」までついていました。
 これは気がつかなんだ…。(足下は、あまり映像では映らないからな〜。)

 さて、小姓ちゃんですが、顔が怖かった。
 細い切れ長の目ですが、瞳にあたる部分はちょこんと碧色がのって
 いる程度で殆ど白目。ヘムラー大佐の目にちょっと似ている。
 (この子は、ヘムラーの息子かい??)
 そして、お肌は真っ白でした。ガラスの四角いイアリングをしていました。

 私が人形達をみていると、団体のおばちゃん連中が賑やかに入ってきました。
 捨て耳をしていると、この人達はプリンプリンを少し御存知の様でした。
 しかし、どちらかというと「ひょっこりひょうたん島」の方が印象深いようです。

 以下はこの人達が人形達を見ての感想です。
 「ほてい様…(云々)」→これは、ルチ将軍の事??
 「これは、インテリぶっている…」→カセイジンのことかな??(笑)
 「たてのしわを見ると身につまされるわ〜」→どうも老婆の人形をみての感想らしい。
 「ちゃんと太っているのを表現しているわ」→マカローニ夫人だ…。
 そして、やはり「不気味」発言もでました。

 おばちゃん達が去った後しばらく見ていましいたが、
 2階に上がって、聖少女シリーズなどの先生の作品も拝見致しました。
 少女達はフォルムがすーっとしなやかで、手や足がとても長い。
 無駄な線がないという感じの美しさでした。
 目は切れ長でしたが、顔の輪郭はプリンプリンに似ていました。
 あと足のはえた魚があったり(ドオンブリカの魔女の発展系(?))、
 行灯や木版画がありました。
 木版画で印象に残ったのは、河童と女性の相撲です。なんだかユーモラスでした。

 しばらく1階の人形の展示場をちょろちょろしていました。
 ルッチーをじろじろ眺めまくる「変な奴」と化していました。
 多分この美術館だったからできたのでしょう。
 (=人が少ないから。それでも思ったより人が来ていました。)


 そして…なごり惜しいが、バスの時間もありますので断腸の思い(?)で去りました。

 <フィナーレ>
 この後、そのまますぐ広島駅に向かい、
 再び新幹線に飛び乗って、我が家に帰宅いたしました。

 最後に別のサイトで色々情報を下さいました方々には、感謝いたします。

 <戻る